2023年04月22日(土)NPO教育エトセトラ拡大研修会
活動日:2023年04月22日(土)
Webページ作成:2023年04月23日(日)
「一歩進んだICT実践・プログラミング体験」をテーマとした研修会
NPO法人教育エトセトラの拡大研修会で,メイン講師を務めました。 テーマは「一歩進んだICT実践・プログラミング体験」であり,大小4つの講座を担当しました。 MIEE(Microsoft認定教育イノベーター)の一員として,日頃の実践を中心に話しました。
- Teamsの「課題」機能による「音読の練習」
- 同時編集で協働的に学ぶ「PowerPointワークシート」
- 4月の授業で取り組んでおきたいアプリ
- ボール型ロボット「スフィロ」のプログラミング体験
今回の拡大研修会は,初任者段階の教員を主な対象としたものです。 自分を含むNPOメンバー5名,外部参加者2名,合計7名での研修会でした。 会場は中標津町総合文化会館(しるべっと)でした。
Teamsの「課題」機能による「音読の練習」(5分間)
「通常学級でのICT活用」をテーマとした講座でした。 まずNPOメンバーから,低学年での「音読の練習(Reading Progress)」の実践報告(7分間)がありました。 それに対する「解説」の形で,山田が5分間のミニ講座を実施しました。
山田のミニ講座では,「音読の練習(Reading Progress)」について詳しく解説しました。 教育版Teamsの「課題」機能の1つであること,ルーブリック評価を使うこともできることなどの内容です。 またProgressアプリとCoachアプリのセットであることなども解説しました。
さらに「音読の練習(Reading Progress)」に関わる,今後の展開についても話しました。 ProgressアプリとCoachアプリのセットは,「音読(Reading)」に留まらないという話です。 今後「算数・数学(Math)」「プレゼンテーション(Speaker)」「検索(Search)」の3つも加わる予定だと話しました。
同時編集で協働的に学ぶ「PowerPointワークシート」(5分間)
「特別支援学級でのICT活用」をテーマとした講座でした。 まずNPOメンバーから,Teamsのビデオ会議機能や,PowerPointを使った実践報告(7分間)がありました。 それに対する「解説」の形で,山田が5分間のミニ講座を実施しました。
山田のミニ講座では,PowerPointの同時編集を使った授業について話しました。 教師がPowerPointの「ワークシート」をつくり,児童がTeams上で同時編集する授業です。 「木竜うるし」「ごんぎつね」などの物語文について,場面設定や登場人物の心情などを読み取る授業でした。
山田の主張は「クラウドを活用することで,児童が協働的に学ぶことができるようになる」でした。 同時編集では「ヒマになる子」が減るので,1時間の意見交流が濃密になると話しました。 PowerPointにこだわる必要はなく,教師が使い慣れたアプリ(Excel等)でも実施できるとも話しました。
4月の授業で取り組んでおきたいアプリ(15分間)
「授業や学級経営に役立つアプリ」を,9つ紹介する講座でした。 さまざまな学習活動で,1年間末永く役立つようなアプリを選びました。 近隣の学校におけるネット環境(回線速度など)も考慮して選びました。
Windowsアプリ3選
- Microsoft Edge(エッジ)
- 音声で読み上げる,イマーシブリーダー,QRコード作成,コレクションなどの機能が便利。
- カメラ
- ノートを撮影させてTeamsで共有させれば,タイピングが未熟な学級でもクラウドを活用した授業ができる。
- 電卓
- 標準機能(電卓機能)以外にも,単位の換算や,日付の計算などの便利機能がたくさんある。
Microsoft365アプリ3選
- Microsoft Teams(チームズ)
- 「チャット」と「オンライン会議」と「ファイル共有」が便利な,中心(ハブ)となるアプリ。
- Microsoft Forms(フォームズ)
- テストやアンケートなどを作ることができ,「イマーシブリーダー」で支援を要する子にも優しいアプリ。
- Microsoft Sway(スウェイ)
- ネット検索機能を内蔵したホームぺージ作成アプリで,調べ学習などのまとめに使いやすい。
Webアプリ3選
- Kahoot!(カフート!)
- 学級クイズ大会を実施できるネットサービスで,授業の導入や,単元のまとめに使いやすい。
- Flip(フリップ)
- 動画投稿に特化したSNSで,意見の発表や,音読やリコーダー演奏の課題などに使える。
- Scratch(スクラッチ)
- NHKのEテレ「Why!?プログラミング」でもお馴染み,遊びを通して学べるプログラミング学習環境。
9つのアプリを紹介した後,会場のリクエストで「Kahoot!」を体験してもらいました。 山田が実際に学級で行っている「クイズ大会」の,「模擬授業」みたいな形です。 参加者は自分のスマホを使って,小3漢字「読み」のクイズに取り組みました。
ボール型ロボット「スフィロ」のプログラミング体験(15分間)
ぜんぶで3種類のプログラミングを体験する講座でした。 「スフィロ」「マイクロビット」「テロー(ドローン)」の3種類です。 学校でのプログラミング教育や,STEAM教育に役立つよう,様々な教材を体験してもらう講座でした。
山田が担当した教材は,「スフィロ(Sphero)」です。 モーターを内蔵したボール型ロボットで,多少の衝突では壊れないぐらい頑丈です。 iPadなどのタブレット端末から,無線で自動操縦(プログラミング)します。
NPO法人教育エトセトラは毎月1回,4~10歳ぐらいを対象としたプログラミング教室を開催しています。 くしろ子どもみらい塾の中で開いている1講座です。 そこで山田は「スフィロ」のメイン講師を,5年ぐらい担当しています。