GIGAタブレットを使って学習する力を3観点に分けて考えてみました
原版(紙版):2022年06月28日(火)発行
Web版:2022年08月04日(木)作成
1人1台端末は,すべての学習の基盤です
学習指導要領に「学習の基盤となる資質・能力」が3つ挙げられています。 ①言語能力,②情報活用能力,③問題発見・解決能力…の3つです。 「基盤」=「一番基礎になっている事柄。土台」の意味ですから,すべての教科を通して,この3つの資質・能力を育てていく必要があります。
②の情報活用能力は,「タブレットを使って学習する力」と考えておけば間違いないと思います。 そう考えた方が全体像をイメージしやすいですし,指導もしやすいからです。 将来「情報化社会で自律して生きる力」が身についた大人になれるように,小中学生の発達段階では「タブレットを使って学習する能力」を育てていきましょう。
では,この「タブレットを使って学習する力」を,3観点に分けて考えてみます。 ❶知識・技能,❷思考・判断・表現,❸主体的に学習に向かう態度…の3つです。 厳密には,境目が曖昧で分け切れない部分もあるのですが,わかりやすさを優先してみます。
❶タブレットを使うための知識・技能
タブレットの「わかる」「できる」です。 「タブレットやネットの仕組みがわかる」「タブレットの基本操作ができる」「タブレットの軽いトラブルは自分で対処できる」などです。 いわゆる「タイピング(キーボードで文字入力)」も,ここに含まれます。
❷タブレットを使った思考・判断・表現
タブレットで「かんがえる」「えらぶ」「つたえる」です。 「プログラミング的思考を働かせて,論理的に問題を解決する」「取捨選択の判断を働かせて,大量の情報の中から必要な情報だけを集める」「集めた情報やお互いの意見をタブレットで伝え合う」などです。 いわゆる「プログラミング教育」も,ここに含まれます。
❸主体的にタブレット学習に向かう態度
タブレットを「つかう」「つかわない」です。 「タブレットやネットの『良い面』が分かり,積極的に役立てようとする」と 「タブレットやネットの『悪い面』が分かり,避けようとする」です。
いわゆる「情報モラル教育」や「デジタル・シティズンシップ教育」は,ここに含まれます。 前者は「主にネットの『悪い面』について教えるもの」です。 後者は「ネットの『良い面』と『悪い面』の両方を教えるもの」です。