http://www.yamadarn.com/ コラム「学校でのICT活用について考える」

学校でのICT活用や、GIGAスクール構想についての覚書(おぼえがき)です。 勤務校で書いた自己研修通信から再構成しました。 内容の一部は、インスタグラムにも投稿しています。

Microsoft Teamsの基本を押さえよう

MIcrosoft社のTeams(チームズ)は、GIGAスクール構想が目指す「児童の学び方改革」「教師の教え方改革」「教職員の働き方改革」の全部に使えるアプリです。

原版(紙版):2024年09月16日(月)発行

Web版:2025年01月03日(金)作成

Teamsは協働支援アプリです。

Teamsは協働(一つの目的を達成するために、複数の人々が力を合わせて協力しながら働くこと)を、支援してくれるアプリです。 具体的には「仲間と力を合わせて、文書ファイルを作ること」や「効率よく、仲間と打ち合わせを行うこと」を得意としています。 一般企業の仕事はもちろん、授業や校務にも便利に使えます。

Teamsはマイクロソフト版Zoomではありません

よくある誤解ですが、Teamsは「マイクロソフト版Zoom(ズーム)」ではありません。 「リモート会議だけを得意とするアプリ」でもありません。 Teamsはリモート会議だけではなく、チャット、ファイル共有、タスク管理など、様々な機能で協働作業を支えてくれるアプリです。

紙やペンを使った仕事を、Teamsでデジタル化するなら?

学校の職員室や、一般企業のオフィスでの「仕事の進め方」を、Teamsの機能に置き換えてみます。 Teamsで「できること」を理解するのに役立つからです。 紙やペンを使ったアナログ作業を、Teamsのデジタル作業に置き換えるイメージです。

アナログによる仕事の進め方 Teamsでデジタル化するなら
職員室の机上に、メモや付箋で伝言を残す 個人宛にチャットする ➡端末があれば、職員室に居なくても伝言が届く
相手の席まで歩いて行って口頭で伝える ➡メモや付箋では伝わりづらい内容について 1対1でリモート会議を行う➡機能名は「会議」 ➡事前に個人宛チャットで時間を調整してもよい
紙に印刷した提案文書を職員室の机上に配布する チャネルの「ファイル」にアップロードする ➡チャネルの「投稿」に、ファイルを添付してもよい
学年や分掌など、数人で打ち合わせを行う 簡単な内容なら、グループチャットで伝え合う。 複雑な内容なら、リモート会議を行う。
職員全体に紙でアンケートを取る Microsoft Formsでアンケートを作成する ➡アドレスまたはQRコードを「投稿」する
ホワイトボードや掲示板で、情報を共有する 「ホームページ」に情報をまとめる ➡チーム内で限定公開されるページ

Teamsは授業支援アプリとしても使えます

Teamsは授業にも使えるアプリです。 課題提示、教材配布、意見交流などを効率よく進めることができます。 教室での授業(対面授業)はもちろん、リモート授業にも使えます。 協働的な学びを支援することもできますし、個別最適な学びを支援することもできます。 ロイロノートとは得手・不得手が異なるので、使い分けることで「教え方改革」や「学び方改革」をいっそう進めることができます。

Teamsは、チーム単位で使います

Teamsを使うときは、「チーム」を作ることから始めます。 一般企業なら「営業部」「開発部」「中標津支店」「根室営業所」などの「チーム」を作ることになるでしょう。 学校なら「教務部」「研修部」「第6学年」「5年3組」「工作クラブ」などの「チーム」を作ることになるでしょう。 「同じ目的のために、協力して行動するグループ(人の集まり)」が「チーム」です。

連絡や打ち合わせは、「チャネル」でのグループチャットが基本です

チーム内の連絡や打ち合わせは、「チャネル」でのグループチャット(デジタル筆談)が基本です。 件名や挨拶をメールほど気にすることなく、いきなり本題に入ることができます。 参考資料としてファイルや写真を添付したり、Webサイトのリンクを貼ったりすることも簡単です。

ふつうは「一般チャネル」だけあれば十分で、全部そこに「投稿」していきます。 特定の話題を分けて読みやすくしたいときに、新しい「チャネル」を増やせばよいのです。 なお「チャネル(channel)」とは「水路」「運河」「テレビやラジオのチャンネル(周波数帯)」を意味する英語です。

参考資料は「ファイル」にアップロードします

連絡や打ち合わせに関わる参考資料は、「ファイル」にアップロードします。 「ファイル」はチャネルごとに作ることができますので、うまく使い分けてください。 また「ファイル」の中にフォルダを作ったり、フォルダの色を変更したりもできます。

なお「ファイル」に参考資料をアップロードしたら、グループチャットにリンクを貼ることをおススメします。 クリックするだけで開くことができるので、相手に目を通してもらいやすくなるからです。 相手にとっての「時短」になりますし、伝達漏れを減らすことにもなります。