http://www.yamadarn.com/ コラム「学校でのICT活用について考える」

学校でのICT活用や、GIGAスクール構想についての覚書(おぼえがき)です。 勤務校で書いた自己研修通信から再構成しました。 内容の一部は、インスタグラムにも投稿しています。

Microsoft Teamsを授業に使うなら

Teamsは授業にも使えるアプリです。

原版(紙版):2024年09月23日(月)発行

Web版:2025年01月03日(水)作成

まず学級のチームを作ります

Teamsで授業を行うときは、まず学級のチームを作ります。 チーム一覧画面の右上にある「チームに参加/チームを作成」をクリック(またはタップ)します。 4種類ある「スタイル」から1つを選ぶように求められるので、「クラス」をクリックしてください。

次に児童をチームに追加します

学級のチームができたら、児童をメンバーに追加します。 大きく分けて、児童に自分で追加させる方法(チームコード)と、教師が1人ずつ児童を追加する方法(検索窓に児童名を入力してクリック)の2種類があります。 高学年ならタブレット操作に慣れているはずなので前者、低学年なら不慣れなので後者を使うとよいでしょう。

教科ごとにチャネルを作ります

児童をメンバーに追加したら、チャネルを作ります。 国語、算数、理科、社会など、教科ごとにチャネルを作る方法が一般的です。 「国語 一つの花」とか「算数 およその数」のように単元ごとにチャネルを作る方法もありますが、教師と児童の両方がTeamsに慣れていないと使いづらいと思います。

一般チャネルには、連絡事項をあらかじめ「投稿」しておきます

山田なら一般チャネルには、朝の会などで児童に伝えたい連絡事項を「投稿」します。 レジュメや式次第みたいな感じで概要を書き、あいあい清掃の区域図や、生活指導に必要な写真なども添付しておきます。 前日の放課後(夕打ち後)などに、あらかじめ「投稿」しておくわけです。

そして実際の朝の会では、投稿内容を大型テレビに映しながら連絡を行います。 文字情報があるので言語優位な児童への支援になりますし、欠席した子が後日読むこともできて便利です。 また「朝の会で一般チャネルを見る習慣」を日常的に身に付けさせておけば、臨休時の連絡もスムーズになります。

各教科のチャネルには、1時間の授業の流れを「投稿」します

山田なら各教科のチャネルには、1時間の授業の流れをあらかじめ投稿しておきます。 参考資料やワークシートなども添付しておきます。 ルーブリックや単元計画を載せてもよいかもしれません。

そして実際の授業では、「投稿」した内容を大型テレビに映しながら授業の導入を行います。 1時間の授業の「見通し」が持てるので、自閉情緒系の児童への支援になります。 またこの方式は、自習や、複式授業や、自由進度学習などとも相性がよいと思います。

意見交流は、ファイルの同時編集で行います

Teamsで児童に意見交流をさせる方法としては、ファイルの同時編集が基本です。 ほかにも多くの方法があるのですが、本校の回線速度や、児童と教師に必要となるICT技能を考慮すると、ファイルの同時編集が第1候補となります。 エクセルの表や、パワーポイントで作ったワークシートなどを、児童に同時編集させるのです。

児童名 自分の考え パワーアップさせた考え
見本 太郎
見本 花子
見本 二郎
見本 三郎

例えば上のような表をエクセルで作って、Teamsの「ファイル」にアップロードしておきます。 授業中の児童は、発問に対する自分の考えを、自分の欄に書き込んでいきます。 ある程度タイピングが身についた学級なら、すぐ始めることができる方法です。

前項のメリットは、相互参照による学び合いです

前項の方式のメリットは「お互いの考えを参照し合いながら、自分の考えを表現できること」です。 ミニホワイトボードや画用紙(短冊)を黒板に貼り出す授業や、ロイロノートを使った授業では、「書き終えた考え」をお互いに見せ合うことになります。 ですが⑥の方式では「書きかけの考えを読みあいながら、自分の考えを深め、書き足すこと」ができるのです。

また前項の方式には、早く書けた子に追加指示を出しやすいというメリットもあります。 「ほかの子の意見を読みながら待ちます」とか「ほかの子の意見を読んで、質問を考えておきなさい」などの追加指示です。 また特別支援の観点から、書くことが苦手な児童への支援にもなるメリットがあります。