http://www.yamadarn.com/ コラム「学校でのICT活用について考える」

学校でのICT活用や、GIGAスクール構想についての覚書(おぼえがき)です。 勤務校で書いた自己研修通信から再構成しました。 内容の一部は、インスタグラムにも投稿しています。

印刷物も作れるPower Pointで、1人1枚新聞づくり

原版(紙版):2024年09月29日(日)発行

Web版:2025年01月04日(土)作成

① 児童がパワポで作った新聞が廊下掲示されています

4年生教室前の廊下に、児童がPowerPointで作った新聞が掲示されています。 国語「作ろう学級新聞」の学習です。 教科書では「数人のグループで1枚ずつ新聞を作ること」になっているのですが、4学年全体で「1人1枚ずつ新聞を作ること」に取り組みました。

② 4年生の新聞は、「ひな形」を基に児童が作成しました

①の新聞は、各担任が用意した「ひな形」から作られています。 用紙サイズ・レイアウト・書式などが、あらかじめ設定してある「ひな形」です。 山田が作成した「ひな形」を、各担任が学級の人数分コピーしました。 児童は調べた情報や集めた画像を、「ひな形」に書き込んだり貼り付けたりして新聞を完成させました。

③ パワポは印刷物を作ること「も」できます

パワポは、紙の印刷物を作ること「も」できるアプリです。 プレゼンテーション(※)用の「スライド」を作る「だけ」のアプリではありません。 Wordとは得手・不得手が異なるので、作りたい印刷物に合わせて使い分けることをおススメします。

PowerPointが得意とする印刷物 Wordが得意とする印刷物
①ビジュアルを主体とする印刷物 (写真や図の面積が広い) ①文章主体の印刷物 (写真や図の面積が無い、または狭い)
②レイアウトが複雑な印刷物 (ページ内を好きな順で読める) ②レイアウトが単純な印刷物 (ページ内を直線的に読むもの)
③ページ数が1枚程度の印刷物 (いわゆる「ペラもの」「1枚もの」) ③章・節・項などの「階層構造」がある長文の印刷物 (学習指導要領みたいな文書)
具体例:ポスター、チラシ、リーフレット、壁新聞、ワークシート、小テストなど 具体例:通知文、報告文、論文、会議の提案文書、学校経営計画、研究紀要など
※プレゼンテーション(presentation):
情報の表現・紹介・提示によって、相手の理解をうながすこと

④ まず「スライドのサイズ」を決めます

PowerPointで新しい「作品」を作る時は、まず「スライドのサイズ」を設定します。 プレゼン用なら「4:3」や「16:9」などの画面比率を選び、紙の印刷物なら「A4」「B5」「はがき」などの用紙サイズを選びます。 操作手順は、画面上部の「デザイン」➡「スライドのサイズ」➡「ユーザー設定のスライドのサイズ」の順にクリックしてください。

⑤ 次に「作品全体のフォント」を一括設定します

「スライドのサイズ」の次は、フォント(書体)を設定します。 あまり知られていないと思うのですが、ファイル全体のフォントを一括で設定できます。 最初に全体を設定しておくと、ページ(スライド)ごとにチマチマと設定しなくても済むのでラクです。

  1. 画面上部の「表示」➡「スライドマスター」をクリック
  2. 画面上部の「スライドマスター」➡「フォント」をクリック
  3. (設定が終ったら)画面上部の「スライドマスター」➡「マスター表示を閉じる」

⑥ 「スライドマスター」を使うと「統一感」が出ます

「スライドマスター」は、作品全体のデザインを一括で設定する機能です。 フォント(書体)だけではなく、行間、背景色、レイアウトなども一括設定できます。 各ページの「ひな形」をデザインして、各ページに反映させる機能なのです。

「スライドマスター」を上手く使うと、デザインに統一感を持たせたり、作業効率を高めて「時短」できたりします。 煩雑になるので、解説はここまでにしておきますが、興味のある方は挑戦してみてください。 YouTubeを探すと解説動画が多数見つかります。