授業にも学級経営にも役立つTeams
協働支援アプリTeamsは、授業にも、学級経営にも役立つ、便利なアプリです。
原版(紙版):2024年10月13日(日)発行
Web版:2025年01月03日(金)作成
Teamsの画面は「教室」のイメージ
Teamsの画面は「教室」をイメージして作られています。 「児童が集まる場所」というか「児童が会って話をする場所」のイメージなのです。 おそらく「教室の机」をイメージして作られている「ロイロノート」の画面とは、その点で異なります。
Teamsの基本機能は「LINEのような会話(筆談)」
Teamsの基本機能は「グループチャット」です。 LINEみたいな感じで、デジタルの筆談をする機能です。 「教室で、児童や教師が会話すること」が、そのまま「チーム内で、参加者がチャットすること」に置き変ったイメージです。 「机上で書いたものを提出する(黒板に貼り出す)」を基本機能としていると「ロイロノート」とは、その点で異なります。
Teamsの「投稿(グループチャット)」は、教室の会話と同じ
Teamsの「グループチャット」は、「投稿」や「チャネルへの投稿」などとも呼ばれています。 そこでは「教師から児童への連絡」が流れることもあれば、「児童から教師への質問」が流れることもあり、「児童同士の交流」が行われることもあります。 「現実の教室」で行われる会話を、そのままデジタルに置き換えたイメージです。
話題ごとに「チャネル」を分けると、チャットが読みやすくなる
「チャネル(Channel)」はチャットを話題ごとに分けて、読みやすくする機能です。 発音は違いますが「(テレビやラジオの)チャンネル」と同じ単語です。 「水路」「運河」「経路」「筋道」「周波数」などを意味しています。
Teamsの「チャネル」は、最大250個まで増やすことができます。 学級経営の方針や、授業でのTeams活用の割合にもよりますが、「国語」「算数」「係活動」などのチャネルを増やすとよいでしょう。 初めから自動で1つだけ設置されている「一般」チャネルは、「教師から児童への連絡専用」にするのが良いと思います。
長期間見せ続けたい情報は「ホームページ」にまとめておくと便利
Teamsには「ホームページ」という機能があります。 「グループチャット」では、古い情報(投稿)が「流れて」、埋もれてしまいやすいです。 ですが「ホームページ」を使うと、教師が削除・変更するまで、同じ情報が同じ場所に表示され続けます。
Teamsの「ホームページ」は「教室前面の掲示板」のイメージです。 「学級目標」「学習のめあて」「大きな行事までの残り日数」などを常に表示しておくと便利です。 ほかに「ロイロノート」「キュビナ」「NHK for School」など、授業でよく使うWebサイトへのリンクを貼っておいても便利です。
授業でよく使うWebサイトは、「授業」にまとめておいてもよい
「ロイロノート」「キュビナ」「NHK for School」などのリンクをまとめておくなら、Teamsの「授業」機能でもよいでしょう。 「ホームページ」機能に比べると、できることが少な目なのですが、その分「編集」が簡単だからです。
この「授業」機能は、「教室側面の掲示」みたいなイメージだと思います。 これまでの学習の記録や、公式や漢字などの掲示物を貼ったり吊るしたりしておくような感じです。 よく使うリンクのほかに、よく使う資料(ファイル)なども貼っておくことができます。
Teamsの「課題」は、授業にも家庭学習にも使える「配信機能」
言うまでも無く、教師が学級全員に「やるべき問題を、課すこと(割り当てること)」を「課題」と言います。 「授業の課題」もあれば、「家庭学習の課題」もあります。 教師から一方的に与える「課題」もあれば、児童と教師の相談で決める「課題」もあります。
このような「課題」をデジタルで支援するため、Teamsには「課題」機能があります。 指示・説明・提出期限を書いた「メールのようなもの」を作って、配信する機能です。 ワークシートや資料を「添付」することもできますし、「音読練習を動画で提出させる課題」や「アンケート」を作ることもできます。 児童の提出状況をチェックしたり、再提出させたりすることもできます。
Teamsの「Class Notebook」は、授業を支援するため機能
「Class Notebook」は、Teams版「ロイロノート」みたいなもの
Teamsには「Class(クラス) Notebook(ノートブック)」という機能があります。 おなじみ「ロイロノート」や、iPadアプリ「Goodnotes(グッドノート)」の、Teams版みたいなものだと考えてください。 残念ながら、本校の貧弱なネット環境では本領を発揮できませんが、「各児童のノート」と「黒板」をイメージした便利な機能です。
- Class Notebookの主な機能
- (1)文字を打ち込んだり、手書き文字を書いたり、画像を貼ったりできる
- (2)教師から各児童へ、教材を配布できる
- (3)「個人ページ(その子と教師だけが読み書きできる)」のほかに
「協働ページ(学級全員で読み書きできる)」をつくることができる
「保存」や「提出」をしなくても、書き込んだ内容がすぐ反映される
「Class Notebook」へ書き込んだ内容は、すぐ他のタブレットに反映されます。 「保存する」や「提出箱に入れる」などの操作をしなくても、書き込んだ内容が伝わるのです。 回線速度にもよりますが、数秒で伝わります。
ですから「児童が書きかけている内容を、リアルタイムで教師が読むこと」もできますし、「児童が書き終えたページに、その場で赤ペンを入れること(評価や助言を加筆すること)」もできます。 アナログ授業の「ノート作業中に机間巡視しながら、個別指導を入れる」イメージそのままに、デジタルの授業を進めることができるのです。
ネット環境が貧弱だと、「Class Notebook」は本領を発揮できない
ただし残念ながら、本校の貧弱なネット環境では「Class Notebook」は本来の性能を発揮できません。 何度か試してみましたが、書き込んだ内容が、他のタブレットに反映されるまで長い時間がかかってしまいます。 便利な機能ですし、先進校での実践例も多いだけに、大変残念です。
学級経営を支援する、Teamsの「インサイト」機能
Teamsには「インサイト」という、学級の様子を大まかに把握するための機能があります。 「インサイト(insight)」は「洞察力」「理解」を意味する英単語です。 具体的には「Teamsを開いているか?」「課題に取り組めているか?」「(家で)どの時間帯に課題に取り組んでいるか?」などを、「学級全体」と「児童1人1人」を切り替えながら見ることができます。
「インサイト」は学級経営を支援するための、児童観察の道具です。 もしも「インサイト」で気になる児童がいれば「深掘り」すればよいわけです。 その子と多めに話したり、詳しく児童観察したりすれば、より詳しい実態が見えてくるでしょう。